【追加情報でコインの直径等が確認できます】
表面:ウロボロス(※)、中央には三角形と放射状に伸びる光、若い頭部
碑文:OMNIBUS UNUS=一人は万人のために
(※)古代の象徴の一つとして、己の尾を噛んで環となったヘビ(もしくは竜を)図案化したものになります。
ヘビは、脱皮して大きく成長するさまや、長期の飢餓状態にも耐える強い生命力などから、
「死と再生」「不老不死」などの象徴だったようです。
そのヘビがみずからの尾を食むことで、始まりも終わりも無い完全なものとしての象徴的意味が
備わったとされています。
裏面:鷲
二重X字形の結縄を施した棒の束の上に置かれ、両脇にはミモザ(アカシア属)*³の枝が描かれています
碑文:JUNCTI. ROBORANTUR; EXERGUE: G... O... F....=我々の結束は我々の力である
鷲が力、勇気、威厳を象徴する動物であることから、ナポレオンは自身の紋章や旗に
鷲を取り入れることにより、権威と栄光を表していたようです。
*³ミモザ
グランドオリエントドフランス(GODF)は、フランスに拠点を置くいくつかのフリーメーソンの
組織の中で最も古く、最大の組織と言われています。
そしてフリーメーソンはナポレオンによって準公式な地位が与えられ、
1802年に1万人であったものが1889年には2万人、1936年には6万人にまで拡大しています。
時代を反映するかのように、表のデザインがフリーメーソンのシンボルの一つである
「プロビデンスの目」それに使われているシンボルである三角形、
光のバーストとよく似た構図のデザインが描かれていますね。
ジェトンは、通常は貨幣としての法定通貨ではなく、
交換やゲームなどの特定の用途に使用されるトークンやコインを指す一般的な用語です。
ジェトンは、特定の場所や特定の目的のために発行され、通常は外部で通用しないことがあります。
フランスの歴史的なコインやトークンには、さまざまな種類のジェトンが存在します。
特に、ナポレオン1世時代のジェトンについては、彼の統治下で多くのジェトンが発行されており、
そのうちの1枚ではないでしょうか。
加治将一 著書『カネはアンティーク・コインにぶちこめ!』に紹介されているコインです。
P.25より
「パリのフリーメンソン本部の注文で1806年発行のジュトンです。
ジュトンというのはフランス語で代用貨幣のことですが、英語のトークン(token)です。
ナポレオンの紋章である鷲が、古代ローマ帝国で皇帝の周囲に付き従った高位の警護が捧げ持つファスケス(束桿)の上に載っています。
下のG∴O∴Fはグラントリアン・オリエント・フランスの略で、すなわちイギリス発祥のフリーメーソンから独立したフランス大東社のことです。
∴はフリーメーソン組織名を略する場合に使用する記号。
裏はフリーメーソン定番のピラミッドです。2012年3月推定18万円。」
France (1806) Jeton Bramsen-609 Ag Grand Orient PCGS Genuine - UNC Details (92 - Cleaned) ID7666